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携帯電話とタバコと私② 

大盛先輩からの2回の着信と何故か妻からのメールがあった

あー やっぱり激怒しているだろうなぁ・・・ 電話するのイヤだなぁ・・・

とりあえず現実逃避したい私はまず妻からのメールを開くのだった



『応答せよ 大森さん達は足柄で待っている』


メールの着信時刻は10時17分  

ちなみに現在時刻は10時30分 約束時間から1時間30分オーバーといった場面である


な、なにー? え?どういう事? 

まさかまだ足柄SAで私を待っていると言うのか

後から聞いた話だが、どうやら足柄SAには駐輪場が2箇所(もっとかも)あるみたいだ


大森さんからの着信履歴は・・・9時17分と9時32分

これらの要素を元に私の脳内スーパーコンピューター『軽』が瞬時に状況予測をはじき出す


まず約束時間から17分経過の時点で大森さんの懐の大きさ具合が限界を超えたと

皆も覚えておいた方がいいだろう 17分 ここが温和な大森さんの飽和点である

そして32分が苛立ちのMAXであったと推測できる ここは重要である

こんな時間帯に到着したものなら最も無慈悲な報復を仕掛けられ惨殺されるだろう





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恐らく大森氏の感情の起伏、

バイオグラフの頂点は大体15分ごとにやってくるのだと学習できる

私が足柄に到着した時に勘違いで合流できなかった事を

今になって会わずに済んで良かったと振り返る

何故ならその時刻は9時45分 

最も恐ろしい第三の怒りピーク真っ只中であったろう

そこで氏に会っていたら私はこの記事を書く事もなかった

今頃は足柄の土に還っていたに相違ないからだ


氏の無慈悲な精神状態は長く続くことになる

恐らくきんさんルルさんも少なからず無慈悲なグチを聞かされたはずである


しかしそれでも私は現れないし連絡もよこさない

『あいつ待ち合わせ時間9時を10時と勘違いしてるんじゃないか?』

きっとそう思ったはずだ そうあってほしいと

しかし10時を過ぎてもやはり来ない

いくらなんでもおかしいぞ

そろそろ考えたくない事が頭をよぎるはずである


『アイツ事故ったんじゃないのか?』


そんな事を思い始めたら今さっきまで考えていた無慈悲な攻撃計画が

人道的に極めて恥ずべきものだったと後悔し始めるはずである

こうしている今、ひょっとしたらアイツは生死の境をさまよっているのかも知れない

ほーら 段々ソワソワしてきた事だろう


『まさか!!アイツ、まだ寝てるなんて事はないだろうな』


一発大逆転の祈りを込め我が家に電話をかけたのではないかと予測する

そこに妻が出て『ちょっと寝坊したけどすぐに出ました』的な事を言われたに違いない

その直後の妻からのメールだ それが10時17分

と言う事はだ、大森さんの感情 

元々は『怒り』が時間を経て変化をし現在は『心配(?)』という感情となり、

妻と会話をした事でそれが確信となって第一の心配ピークとなったはず

氏の感情のバイオグラフィーに習って、その15分後に第一以上の第二心配ピークが襲ってくる

そのタイミングで無事である事を知れば

『心配』の絶頂から開放される安堵感は快感とも呼べるモノになるに違いない

もう怒るどころの話ではないはず ああ無事で良かった 神様ありがとうとなるはずである

よし、いけるぞ

じゃあそのタイミングはいつなのか・・・



ドンピシャの 今でしょ!




やはり神様は私を見捨ててはいなかった

このベストなタイミングで携帯を差し出してくれたのだ


今日のスーパーコンピューターは冴えわたっている

私は即行で大盛先輩に電話するのだった


わずかワンコールで出たその声に怒り的なものは感じ取れなかった

『お前今どこにいるんだ』

よしいいぞ 予定通りだ 

まず自分が今いる場所

『沼津のローソ○(コンビニ名)です』と答え

謝りながら前回の話をギュっと濃縮して5秒で話した

やはり何となく先輩の安堵感を感じとった私は、よしこのままいけると確信を持った


『じゃあすぐそっちに向かうから、その場で正座して待ってろ』


『はいっ』


と電話を切る私の口元はニヤリと不適な笑みを浮かべているのだった

ふふふ やはり私の方が一枚上手のようだ

すでにその場で正座をして電話をかけているのだからな




無事に合流できた私は大したお咎めを受ける事も無く予定通り沼津港で昼食にありつく

といっても私にとっては朝食だった


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私は無慈悲なテッカドン(ウニ付き)を胃袋に打ち込まれたのだった


その後Kingdom MF主催のプライベートキャンプに参加させていただきました

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絡んで頂いた皆様ありがとうございました


お疲れ様っした





PS

翌朝(私にとっては結構な早朝)

先輩方の気配で目覚める 外はまた雨

テントのチャックを開き外を見ると慌しく撤収作業を始めている皆さん

あ おはようございます 

とはいえやはり目覚めの悪い私はまずはタバコに火を点すのだった

ぼーーーっとしながら吐き出す煙を見つめておりますが心の中では超急いでいるのです

ここで暖かいコーヒーが欲しいところなのですがそんなKYな事出来るはずも無く

さっさと着替え合羽を着、フラフラしながら自分も撤収作業を開始します

あーのど渇いた・・・

『ちょっと一服入れませんか』

その言葉を言うタイミングを見計らっておりましたがなかなか難しい状況でした

気が付いたらバイクに積載完了 エンジン始動

大森さんが一言

『それじゃあ次は秩父でな』

そう言ってバイクに跨った


え?ここで解散てわけじゃないっすよね?

途中SAかなんかで朝食とかとりますよね 

いや、せめて朝のコーヒーくらいは ねえ


まさかと思っていたらノンストップで我が家に到着しました

これだから早いタイプのバイカーは・・・

ねえ


でもやっぱり すみませんでした(遅刻)

押忍


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大森先輩

携帯電話とタバコと私 ①

私は携帯電話という物がイマイチ好きになれない様な気がする

多分一般の人々よりも全然活用していないと思うんですよ

家の中でもすぐに行方不明になります

家電から鳴らせて見つける事は日常茶飯事です

そういやぁここ2~3日携帯見かけないなぁ なんて独り言はザラでして

ちょっとラーメンでも食べに行こうかって時も携帯しない事が多いんですわ

別に意図的に持ち歩かない訳じゃないんですが、玄関先とかで

『あ、携帯持ってないや 靴履いちゃったし ま、いいか』的な感覚なんですね

そんな感じで携帯に接しているもんですから外でなくしてしまう事も何度かございましたね


そんな私ではございますが、先週末にキャンプに誘われまして

一緒に行くメンツが003_20140306195641bfb.jpg
毎度おなじみの先輩方 キャンプの達人の皆さんなんですけどね

東名高速足柄SAに朝9時の待ち合わせだったんですよ

で、沼津港で昼飯でも食べて会場入りしようって計画だったんです

私は前々から思っていたんですけど、この方達『早いタイプのバイカー』なんですね

私自身は『少々遅いタイプ』だと自負しておりまして

早い遅いというのは活動する時間帯の事です

要は特に用も無いのに朝早くから動き出し、夜は子供のようにさっさと寝るタイプがこの方々なんですね

だから正直足柄9時集合は私にとって『無意味に早い待ち合わせ』以外の何物でもないんですよ

順調に行けば10時位に沼津港で昼食って事になっちゃいますよね

私は朝7時には家を出なければいけませんでした

ところが当日、うっかり寝坊してしまい7時10分に起きてしまいました

やばい 非常にやばい 焦りました

私は大急ぎでキッチンの換気扇下でタバコ1本を5分位かけて吸うのであった

はたから見たら余裕ぶっこいてるように見えるでしょうがこれでも本人は必死なのである

そこからバタバタと用意を済ませ即行で出発 

時計の針は7時40分をさしておりました

ちょっと無理して急げば10分遅刻位ですむのでは そんな甘い思考がありました

当日はあいにくの天候でずーっと雨合羽を着用しておりました

とにかく下道をすり抜けすり抜けで厚木ICを目指しました


もうどれ位の時間が経過しただろう 

時間を確認したいがビショビショの雨合羽の下の携帯を取り出すタイミングがないのである

とにかく急いでいたんです

そんな時、ふと真新しい道路標識に眼が止まった

神様からの贈り物 それは開通したばかりの圏央厚木インターを示すものだった

ここから乗れば10分~20分位は時間短縮できるだろう

私は迷うことなく初めてのインターのゲートを颯爽とくぐった

雨で視界を遮られている私の前に上り方向と下り方向の分岐がやってきた

近付いて確認すると『東京 名古屋方面』と『相模原方面』である

ここで学習能力には定評のある私は、いつものように反射的に自分が進むべき方向を

『うん、東京じゃない』と当然の判断

相模原方面へとアクセルを絞ってしまったのだった


そのわずか10秒後に 『あれ?待てよ』と気付いてしまったが後の祭りである

東京 名古屋方面というのは東名高速方面と言う事であった 

非常に紛らわしいと思うのは私だけだろうか

目的地とは逆方向に疾走する私の顔面に容赦のない雨粒が打ち付けられる

私はこの途方も無く無駄な時間と無駄な苦痛に涙しながら

遅刻に激怒しているだろう大盛先輩のツラ・・・ いや、顔が見え始めるのであった


逆方向のインターで係員に事情を説明しUターンさせてもらうことにする

さすがにここで先輩方に連絡を入れなければと思い携帯を探す

しかし無常にもどのポケットにもヤツが潜んでいる形跡は無かったのである

携帯を家に置いてきてしまった そう判断するのにさほど時間は必要でなかった

いつもの事である

どうしよう・・・ 

悩んでいる場合ではない とにかく急いで待ち合わせ場所に向かうしか道は残されていなかった

今ならまだ『到着直後のエキパイを素手で10秒間握る』程度の罰で済むかもしれない

打ち付ける雨の冷たさと痛みに絶えひたすら走り続けた


そしてようやく待ち合わせ場所の足柄SAに到着した

果たしてあいつら・・・いやいや、先輩方はこんな私を待ってくれているだろうか

まず真っ先に向かったのはトイレだった それは仕方がない事だ

SA建物内の時計で現在時刻が9時45分だと初めて知った

45分も遅刻してしまった 気付けば駐輪場に二輪車は自分のバイクだけだった

そりゃそうだ さすがに45分も待つような広い心は持っていないはずだ




私は公衆電話を探して歩いた 先輩らの携帯番号を記憶しているはずも無いが

家に電話して妻からなんとか連絡を取ってもらおうと考えたのだった

しかし散々探し回ったにも拘らず公衆電話がない 全くない

こんなSA爆破されちゃえばいいのに 

私は純粋な心で神様に祈りをささげたのだった


らちがあかないので私は沼津インターを降りて街中で公衆電話を探す事に思考をチェンジした


沼津で降りると忌々しい雨はやんでいた

眼に入るコンビニに立ち寄り公衆電話を探すがやはりどこもかしこも無いのである

店員にどこかに公衆電話はないかと尋ねても

『いやぁ 判りませんね』と軽くあしらわれてしまう始末


おい、何だそのテキトーな返答は 人の命がかかってるんだぞ もっと真剣に考えろ 

なんならお前の携帯を差し出せ ついでに熱い茶でもくれないか


そんなセリフがのど元まで来ていたが、それをグッと飲み込んだ

ああ神はどこにもいないのか 私は前世でどれほどのカルマを積んできてしまったというのだ

精神的にも疲れ果てた私は大きなため息と共にその場にしゃがみこみタバコに火を点した

すでに乾いているであろう雨合羽を脱ぎ、

収納しようとサイドバッグを開けると現地で着るパジャマ用のパーカーが眼にとまった

その瞬間、私の第六感が何かを察知した


もしかして・・・もしかして・・・


思惑通りパーカーのポケットには捜し求めていた黒光りする憎いヤツがいた

ああ神様 ありがとうございます

私はその場でひざまずき両手を胸に合わせるのであった

ひとつ言わせていただけるのであれば、ちょっと、いや、かなり遅いよばかやろう


なじみのガラケーを開くと、やはり鬼のような形相の着信履歴が



続く


 


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BIKER
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